大原合格者の会「大原アシスト」会報誌
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Corporate DataTKC全国会結成昭和46年会長坂本孝司所在地東京都新宿区揚場町2-1 軽子坂MNビル4FTel03-3266-9222URLhttps://www.tkc.jp/tkcnf「税務」と「会計」は税理士にとって当然の役割です。決算業務や試算表・帳簿作成、記帳・入力業務など、従来から税理士の仕事と考えられていたものです。近年ではその「税務」「会計」に加えて、「保証」と「経営助言」も税理士が社会から期待されている大きな役割と言われています。では、「保証」と「経営助言」とは具体的にどのような業務なのでしょうか。金融機関との連携上の図は、税理士の「従来の業務」と「今とこれからの業務」を示したもので、「今とこれからの業務」が「保証」と「経営助言」に起因するものです。「経営改善計画作成支援」と「経営計画・業績検討」はもちろん、「経営助言」につながる業務です。その次に「書面添付」が挙げられていますが、これは税理士が申告書に説明書きを添付する業務のことです。法人税や所得税の申告書に税理士の意見書のようなものを添付することで、税務署は税理士の許可なく税務調査に入れなくなります。税務署が書面添付のなされた会社に税務調査に入りたい場合には、税理士に調査内容を伝えて確認した上で、それでも猜疑が晴れないときにだけ税務調査を実施できます。つまり、この書面添付をすることによって、税理士は税務書類の信頼性を強く保証することができるわけです。その下に「自計化推進」が挙げられていますが、これは現在は少なくなっている業務です。以前は会計ソフトによる記帳入力を推進していたのですが、今は多くの企業が会計ソフトを導入し終えています。そこで代わりに生まれているのが「金融機関との連携」です。これは社会からの期待に直結する業務で、後ほど詳しくご説明します。そして、「今とこれからの業務」のすべてを支えているのが「月次巡回監査」です。税理士は月に1回以上は顧問先に訪問をして、帳簿チェックや経営助言を行うことができます。従来からの業務だけを担っている方には、税金の計算や会計指導だけが税理士の仕事と考えていらっしゃる方もいますが、現在はお客様が巡回監査の際に税理士の経営助言を求めるようになっているのです。―国から税理士に寄せられる          期待とは?―平成24年に「中小企業経営力強化支援法」という法律ができました。この法律によって、税務、金融および企業財務に関する専門家が経営革新等支援機関として認定されるようになりました。中小企業に経営アドバイスをする機関が法律によって定められるようになったのです。この経営革新等支援機関には税理士事務所以外も認定されていますが、8割以上を税理士事務所が占めています。税務、金融、企業財務の専門的な知識を有している機関となれば、自然とその多くは税理士事務所になるのです。「中小企業経営力強化支援法」の制定を主導した中小企業庁も税理士に大きな期待を寄せていることがわかります。一方で、金融庁からも税理士は注目される存在となっています。遠藤俊英前金融庁長官は「税理士が経営者と金融機関の橋渡しを行うことにより、ガイドラインの浸透・定着が促進することが期待される※1」と述べ、森俊彦金融庁参与は「税理士が、書面添付制度やローカルベンチマーク等の活用により財務情報の信頼性確保と非財務情報の見える化をリードすることで、金融機関と中小企業経営者の平時からの信頼関係構築を通じて日本浮上の実現に貢献していくことを強く期待している※2」と述べています。書面添付によって税理士が決算申告書を保証することによって、金融機関はそれを信じて積極的に融資を行っていけるということです。金融庁もこれからの社会のため、中小企業のために税理士の力が必要だと考えているのです。駆け足での説明になりましたが、中小企業庁や金融庁といった国の機関から、税理士業界が大きな期待をかけられていることをご理解いただければと思います。件件..認定機関数(N=33,162)33,162機関経営革新等支援機関(第55号認定時点平成31年4月26日)※1出典:「地域における金融仲介機能の十分な発揮と外部専門家に期待される役割」『TKC会報』2019年1月号※2出典:「中小企業再生支援セミナー:中小企業支援のあるべき姿」『TKC会報』2019年4月号21

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