大原合格者の会

    1. ランドマーク税理士法人
    2. 清田 幸弘

    昭和37年横浜市の農家の長男として生まれる。

    横浜農協(旧横浜北農協)に9年間勤務、金融・経営相談業務を行う。

    資産税専門の会計事務所勤務の後、平成9年、清田幸弘税理士事務所設立。
    その後、ランドマーク税理士法人に組織変更。

    平成29年4月にオープンをした「朝霞台駅前事務所」、同年8月にオープンした「新宿駅前事務所」を含めて12の本支店を展開。無料相談窓口「丸の内相続プラザ」、相続実務のプロフェッショナルを育成するため「丸の内相続大学校」を主催。「一般社団法人 相続マイスター協会」の代表理事を務めるなど業界全体の底上げと後進の育成にも力を注いでいる。

特定居住用財産の買換えの特例を有効活用!

こんにちは。ランドマーク税理士法人の清田です。
皆さん、家電を買った時のダンボールは取っておく派ですか?捨ててしまう派ですか?

取っておくと邪魔だし、空のダンボールを取っておくのは風水的に良くないので処分する派と、売るときに高く売れるので取っておく派に分かれる気がします。

ちなみに自分は古くなっても売れそうなものはとっておき、その他の物は捨ててしまう派なのですが、未来とは不確定なもので、売れそうなものが売れず、売らないだろう、と思ったものを売ることになったり。なかなか思うようにならないものですね。

そんな軽くて、たためる、便利なダンボールの歴史をご存知でしょうか。
ダンボールの発祥は英国で、1856年(安政3年、ペリー来航の年)エドワード・チャールズ・ヒーレイと、エドワード・エリス・アレンの2名が特許を取ったとされていますが、シルクハットの内側の型崩れを防ぐためのクッションのようなものから始まったとされています。

包装材としてのダンボールは主に米国で発展し、1800年代の終り頃には現在のダンボール箱の原型がほぼできあがりました。
日本では1909年に、井上貞治郎が、生産用の機械を自ら考案し国産化に成功。これを“ダンボール”と命名して東京の北品川北馬場において事業を開始し、木箱より強く、利便性の高いダンボールは瞬く間に広まったそうです。

ダンボールは日々進化しており、耐水ダンボール、青果物の鮮度保持包装、防錆・導電性ダンボール等、付加価値のあるダンボールも業種に合わせ使われています。 家電の梱包に使われているものは強化ダンボール等丈夫な物でできている場合が多く、たためば場所は取らないので、売るときのためにもとっておこうかな、と思っております。

さて今月のお話は、特定居住用財産の買換えの特例についてみてまいりましょう!

特定居住用財産の買換えの特例の節税効果

居住用不動産を売却して譲渡益が出るような場合、税金を軽減する手段としては、先週ご説明した「3,000万円特別控除」以外にも 「特定居住用財産の買換えの特例」という選択肢があります。

特定のマイホーム(居住用財産)を平成29年12月31日までに譲渡して、代わりのマイホームに買い換えたときは、一定の要件のもと、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます。(譲渡益が非課税となるわけではありません。)

この特例の適用を受けた場合、買い換える資産の取得価額が譲渡した資産の譲渡価額より大きければ、譲渡所得はないものとして取り扱われます。

買い換えた資産の取得価額が譲渡価額を下回った場合は、一定の算式で分離長期譲渡所得の金額を求めることになります。

「課税の繰延べ」とはどういうことか

この特例は課税が「免除」されるものではなく、将来に「繰り延べられる」ものであることに注意する必要があります。
例えば、1,000万円で購入したマイホームを4,000万円で売却し、5,000万円のマイホームに買い換えた場合には、通常の場合、3,000万円の譲渡益(=4,000万円-1,000万円)が課税対象となります。

ところが、特例の適用を受ければ、この譲渡益への課税は行われません。
買い換えたマイホームを仮に将来7,000万円で売却したとすると、まず購入価額5,000万円との差額である2,000万円の譲渡益(実際の譲渡益)が発生します。

特例の適用を受けている場合は、これに加え、買換えた際に課税が繰り延べられていた3,000万円の譲渡益(課税繰延べ益)を加えた5,000万円に対して譲渡益として課税されることになるということです。(説明を簡潔にするため、減価償却などは考慮していません。)

買換え特例と3,000万円特別控除の比較

買換え特例を適用した場合、住宅の譲渡に係る3,000万円の特別控除や住宅ローン控除を併用して受けることはできません。

また、譲渡した年の前年又は前々年において、この特例や3,000万円特別控除の特例を受けている場合も、適用を受けることはできません。
そのため、「特定居住用財産の買換え特例」と「3,000万円特別控除」+「10年超所有軽減税率の特例」の有利不利を比較するべきでしょう。

譲渡所得が3,000万円以下である場合は、「3,000万円特別控除」を適用すれば税金は出ないので、こちらが有利になります。

譲渡所得が3,000万円を超え、かつ買換資産の価額が譲渡資産よりあまりにも少額でなければ、「買換え特例」を利用した方が有利になる傾向があるようです。

ご自身で判断が付かないときは、資産税に詳しい専門家に相談することをお奨めします。適用要件や手続きは上記の国税庁HPを参照して下さい。